アリゾナ州に住む先住民、ホピ族は、宇宙と世界の創造に関する豊かな神話を持つことで知られています。この点で、彼らは南米のマヤやアステカ文明と共通しています。
ホピ族と南米アステカ民族との間には、遠い姻戚関係があるとされ、多くの類似点が見られます。
キリスト教、イスラム教、仏教など、世界の主要な宗教が語る創造の物語と、ホピ族の神話との間には、数多くの共通点が存在します。ただし、ホピ族の神話は現在生きる私たちから将来への予言を含んでいる点で、これらの宗教とは一線を画しています。
ホピ創世神話
Hopi Origin Story | Native America | Sacred Stories | PBS – YouTube
プエブロの人々は、大地から生を受け出した後、神聖な使命を与えられます。それは、中央の地、つまり「センタープレイス」を見つけることです。
そこで、ある部族は時計回りに、別の部族は反時計回りに旅に出ました。移動しながら、彼らは当時いた場所を示す印、つまり螺旋状の模様を残していったのです。
チャコは、広大な地域から人々が集まった場所です。チャコは、何年にもわたる学びと知識の蓄積、儀式を洗練させてきた集大成の地でした。人々は、何千年にもわたって観察してきた世界に基づいた知識と信仰を共有していました。自然の力を左右する儀式は、今でも行われています。
ホピ族の世界観 伝説と予言
ホピの世界観では、過去に三つの異なる時代が存在し、現在は第四の時代に生きているとされます。最初の「火」の時代、次に「氷」の時代、そして「水」の時代と人類は過ごしてきました。文明が発展し人口が増加するにつれ、創造主タイオワへの信仰を忘れ去る者が増え、人類は堕落の道を辿りました。このたびごとに、タイオワは世界を破壊し、新たに創造してきました。信仰深い者たちと動物たちは、これらの破壊から救われ、新しい時代を生きるために選ばれました。
聖書に見られる「バベルの塔」や「ソドムとゴモラの破壊」、「ノアの箱舟」といった物語も、神による創造と破壊のサイクルを描いています。
「創造と破壊」のテーマは、世界各地の民族によって語り継がれてきた神話の核心を成し、人類の歴史を通じて自然災害などの連続であったと考えられます。
ホピ族とアントピープル 古代の伝説と星のつながり
アリゾナ州北東部に広がるホピ族の三つのメサ居住地は、オリオン座の星との強いつながりを持っているとされ、ホピ族は「アントピープル(アリ人間/蟻の人々)」と呼ばれる進んだ種族の存在が、過去の二つの大きな災害、一つは火による世界の破壊、もう一つは氷によるものから彼らを地下世界で生き延びさせるのを助けたと伝えています。トウモロコシなどの作物の作り方を教えたのも彼らだとされています。
“蟻の人々”アントピープルとは
ホピ族に伝わる伝説によると、「アントピープル」は高度な知識を持つ種族で、過去に地球上で起きた二つの大きな災害時にホピ族を助けたとされています。一つ目の災害は火による世界の破壊で、二つ目は氷によるものでした。この二つの災害からホピ族を守るため、アントピープルは彼らを地下世界へと導き、生き延びる術を授けたと言われています。アントピープルの伝説は、ホピ族にとっての生存と繁栄の象徴であり、彼らの祖先が直面した困難を乗り越えた物語を伝えています。
オリオン座とのつながり
ホピ族の三つのメサ(台地)居住地は、オリオン座の星と強いつながりがあるとされます。この天文学的な関連性は、ホピ族の宇宙観と深く結びついており、彼らの世界観において重要な役割を果たしています。オリオン座は、古代から多くの文化で特別な意味を持つ星座であり、ホピ族にとっても例外ではありません。彼らは、オリオン座の配置が祖先の霊とのコミュニケーション、宇宙の秩序、そして時間の循環を象徴していると考えています。
アントピープルとオリオン座の関連性
ホピ族の伝承におけるアントピープルとオリオン座のつながりは、宇宙的な視点から地球上の生命のサイクルを理解する試みと見ることができます。アントピープルがホピ族を災害から救った話は、宇宙の力と地球上の生命が相互に関連していることを示唆しています。オリオン座がこの伝説において重要な役割を果たすのは、星々が人間の運命に影響を与え、ガイドとして機能するという信念からです。
現代における意義
ホピ族の伝説は、ただの物語以上のものを私たちに提供します。それは、自然界との調和、宇宙とのつながり、そして困難な時代を乗り越えるための知恵と勇気の重要性を教えてくれます。アントピープルとオリオン座の星とのつながりを通じて、ホピ族は私たちに人類の生存に必要な深い理解と尊敬の精神を伝えています。
陰謀論は大人の嗜みです
— シモダグンジ/旅族 (@shantihtown) December 18, 2023
創世記は今も続いている。
創世記はいまも続いている。(ホピ族の格言)