マリアサビーナ

マリア・サビーナ メキシコ伝説のシャーマン

メキシコのオアハカ州に位置する小さな村、ウアウテラ・デ・ヒメネスは、20世紀中頃、ある女性シャーマンの名で世界的に知られるようになりました。その女性、マリア・サビーナは、メソアメリカの伝統的な霊的儀式において幻覚キノコを使用することで知られています。彼女の深い知識と霊的な力は、多くの人々を惹きつけ、現代におけるサイケデリック文化に大きな影響を与えました。

マリア・サビーナの生涯

マリア・サビーナ(1894年-1985年)は、メキシコの先住民族であるマサテコ族の一員として生まれました。彼女は若い頃から、自然界との深い結びつきを持ち、特に「聖なるキノコ」を通じて神聖なるものと交信する能力に長けていたと言われています。サビーナ自身、幻覚キノコを用いた儀式は、病を癒やし、未来を予言し、失われた物を見つけ出すためのものだと語っています。

幻覚キノコとの出会い

マリア・サビーナが幻覚キノコと出会ったのは、幼い頃にさかのぼります。伝えられるところによれば、彼女は8歳の時、弟と共にキノコを摂取し、その強力な精神的体験を初めて経験しました。この体験が、彼女の人生とシャーマンとしての道を決定づけることになります。

幻覚キノコ【マジックマッシュルームの不思議な力 抗鬱効果の研究結果】

幻覚キノコ【マジックマッシュルームの不思議な力】

儀式「ヴェラーダ」

マリア・サビーナが行う儀式「ヴェラーダ」は、夜通し続けられる霊的セッションです。この中で、彼女は幻覚キノコを摂取し、詩や歌を通じて霊界とのコミュニケーションを図ります。彼女の歌は、治癒、予言、または霊的な浄化を求める参加者たちに向けられます。マリア・サビーナのヴェラーダは、彼女自身の深い霊性と、自然界、特にキノコとの結びつきから生まれたものでした。

影響と遺産

1960年代に入ると、マリア・サビーナと彼女の儀式は、西洋の研究者やサイケデリック文化の追求者たちの注目を集めました。中でも、詩人のアレン・ギンズバーグや心理学者のティモシー・リアリーなど、多くの著名人が彼女を訪れ、彼女の儀式を体験しました。しかし、このような外部からの関心は、彼女の村に多くの変化をもたらし、彼女自身もその影響に複雑な感情を持っていたと言われています。

マリア・サビーナの遺産は、現代でも多くの人々に影響を与え続けています。彼女の生涯と儀式は、サイケデリックな体験の可能性と、それが人間の精神に与える影響について、深く考えさせられるものです。また、彼女は自然と人間との深い関係、特に地球上のすべての生命とのつながりの重要性を思い起こさせます。

メキシコ旅行【マジックマッシュルームシャーマンのセレモニー】

メキシコ旅行【マジックマッシュルームシャーマンのセレモニー】

マリア・サビーナの物語は、文化や伝統を超えた普遍的なメッセージを持っています。自然界の一部としての人間の役割、そしてそれを通じて得られる深い知識と智慧は、今日の世界においても変わらぬ価値を持ち続けています。

マリア・サビーナ訪れた有名人たち

マリア・サビーナを訪れたとされる有名人のリストを作成しますが、訪問の詳細や時期については文献によって異なる場合があります。以下は、彼女のもとを訪れたことで知られる一部の著名人です。

1. アレン・ギンズバーグ – アメリカの詩人で、ビート・ジェネレーションの中心人物の一人。彼は1960年代にマリア・サビーナとのセッションを経験しました。
2. ティモシー・リアリー – 心理学者で、LSDなどのサイケデリックな物質の研究とその文化的普及で知られています。彼もまた、マリア・サビーナのもとを訪れたとされています。
3. ボブ・ディラン – アメリカのシンガーソングライターで、1960年代のカウンターカルチャーのアイコン。彼がマリア・サビーナを訪れたという記録は確認できませんが、サビーナとサイケデリック文化に影響を受けたとされることがあります。
4. ジョン・レノン – ザ・ビートルズのメンバーとして知られるイギリスのミュージシャン。彼が実際にマリア・サビーナを訪れたかは不明ですが、ビートルズがサイケデリック文化に影響を受けたことはよく知られています。
5. ピーター・マッティーセン – アメリカの作家で、彼の著書『The Cloud Forest』の中でマリア・サビーナについて言及しています。
6. ワシル・アンドリーウスキー – メキシコの画家で、マリア・サビーナの肖像を描いたことがあります。

このリストに挙げた人物以外にも、多くの芸術家、作家、研究者がマリア・サビーナと彼女の文化に触れ、影響を受けたと言われています。

菌の不思議な世界【キノコと人類の歴史 食用 医学 宗教 儀式など古代から続くきのこ利用】

キノコと人類の歴史